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2019年06月05日 00:00
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編集余話

 日本に住む中国人の人権活動家が、「今の若い中国人は、天安門事件があったことすら知らないのです」と嘆いていた。30年前の6月4日、北京の天安門広場に集まった民主化を要求する市民に対し、軍が武力による鎮圧を始めた。正確な死傷者数は不明だが、これを最後に、中国では大規模な民主化要求デモは起きていない(香港で2014年、正当な選挙実施などを求める「雨傘運動」はあったが)▼理由は、中国当局の徹底した情報統制にある。インターネットでは天安門事件の検索結果は閲覧できないようになっている。30年前の出来事となると、30代前半でも記憶にないだろう。情報へのアクセスが制限されていれば、なおさらだ▼すでに中国では、民衆による大規模なデモは起こせないとも言われている。SNSを含め、ネット上の監視は厳しくなる一方で、街中には無数の監視カメラが目を光らせている。北韓も徹底した統制社会であるが、監視体制は中国の方が上かもしれないと思わせるほどだ▼本紙でも取り上げてきたが、特にチベットやウイグルでは、数人が集まることすら難しいほど監視が厳しくなっているという。例えそれが政治的な集まりではなくても、誤解されることを恐れて、あるいは当局に不当拘束の口実を与えないため、現地の住民は気軽に集まることすらできない▼天安門事件から30年。それを機に日本のメディアは事件を振り返って報じたが、国際社会の監視の目は、常に光らせておく必要があろう。

2019-06-05 1面
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