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最終更新日: 2019-06-26 00:00:00
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2019年05月29日 00:00
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【映画】『旅のおわり世界のはじまり』(日本・ウズベキスタン・カタール)
異国に広がる不思議な世界と出会い

幻の怪魚を追いかけて、シルクロードの中心地だった町で取材を続ける葉子 ©2019「旅のおわり世界のはじまり」製作委員会/UZBEKKINO

 国内外で圧倒的評価と人気を誇る黒沢清監督による、全編ウズベキスタン撮影のヒューマンドラマ。
テレビリポーターを務める葉子は、巨大な湖に棲む幻の怪魚を探すため、番組クルーと共に、かつてシルクロードの中心地として栄えた地を訪れる。夢は、歌うこと。その情熱を胸に秘め、目の前の仕事をこなしている。ベテランカメラマン岩尾が淡々と仕事を進める中、計画どおりにはいかない異国でのロケで、ディレクターの吉岡の苛立ちは募るばかり。時に板挟みになりながらも、吉岡の要求を丁寧に通訳するコーディネーターのテムル。その間を気のいいADの佐々木が忙しく走り回っている。
そんなある日、撮影を終え、ひとり見知らぬ街をさまよい歩いた葉子は、迷い込んだ旧市街地の路地裏で、家の裏庭につながれたヤギを見つける。それは目前に広がる世界のはじまりだった。
本作は、日本とウズベキスタンの国交樹立25周年、及び日本が建設に関わったナヴォイ劇場の完成70周年記念として共同製作され、黒沢監督がウズベキスタンに1カ月滞在して撮影。ロードムービーとしての要素もありつつ、ホラー映画作家の一面も見せる黒沢監督ならではの緊張感漂うシーンも盛り込まれている。
キャストは、主人公の葉子役に前田敦子。本作では名曲「愛の賛歌」の歌唱に挑戦。ナヴォイ劇場や標高2443メートルの山頂で歌い、主人公の心の内側にある感情を表現している。
番組クルーとして、ベテランカメラマン岩尾役に加瀬亮、ディレクターの吉岡役に染谷将太、ADの佐々木役に柄本時生。また、ウズベキスタンの国民的人気俳優アディズ・ラジャボフが通訳兼コーディネーターのテムル役を好演。作中では誰よりも長い日本語を使い、難役を演じきった。
映画『旅のおわり世界のはじまり』は異国が舞台だ。文化や風習、言葉も異なり、主人公は不安で胸が潰れそうになることもある。それでも希望を持ち続けたいと願うのが生きるということ。映画では人間の根底にある心のあり方を教えてくれていた。

(宋 莉淑 ソン・リスク/文筆家)

公開=6月14日(金)全国ロードショー。
公式HP=https://tabisekamovie.com/

2019-05-29 6面
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