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最終更新日: 2019-07-18 00:00:00
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2019年04月17日 00:00
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1800年にわたる韓日交流史をたどる<第5回>
天皇が語った「百済武寧王の縁」

私的旅行として高麗神社を参拝

 今月末に退位される天皇陛下は、日本社会の「韓国タブー」を打ち破った天皇として記憶されるのではないだろうか。今上天皇は2001年12月18日の誕生日記者会見で、百済の武寧王と天皇家の関係について、続日本紀の記述を引用し言及した。韓国に関する今上天皇の言動は、「韓国タブー」に一石を投じたと言えるのではないだろうか。
(ソウル=李民晧)

 研究者のように系図に見入る

皇居の二重橋を臨む
 今上天皇から発せられた衝撃の波には続きがあった。それから16年後の2017年9月20日、天皇・皇后両陛下は埼玉県・日高市にある高麗神社を私的に訪ねられた。この日の旅行は、陛下が退位される前の最後の旅行となる可能性が高いという話もあった。陛下が最後の旅行先として選んだのが、高句麗の渡来人を祭る神社だったのだ。
これは、今上天皇が日本社会に再び衝撃を与えた事件だ。日本は当時、嫌韓、ヘイトスピーチ、複数の政治家による韓国叩きの動きが激しくなってきた頃だった。
「なぜ今なのか」―。タイミングを重要視する日本社会の風土を鑑みた場合、明らかに逆行していた。韓国と縁が深く、1300年の歴史を持つ神社を訪ねられること自体が、湖の中心に大きな石を投げることだ。
今上天皇が韓国に対し高い関心を持っておられることは間違いないだろう。韓国が好きだと語るのは難しくても、決して嫌悪はしていないはずだ。17年、両陛下を案内した高麗神社の高麗文康宮司は、その日の状況を次のように語った。
「(陛下は)ここで様々な資料を閲覧されました。(高句麗系渡来人の家系図である)高麗氏系図をご覧になりながら『本当にここにこれが書いてあるのですね』と確認していました。そのご様子はまるで研究者のようでした」(19年1月インタビュー)。
時間を01年12月に戻そう。当時の日本ではまだ「韓流ブーム」は起きていなかった。韓国に対する日本人の関心度合は、大海の一滴程度だった時期だ。日本がサッカー・ワールドカップを韓国と共同で開催するということで注目を集めた頃だ。今上天皇によるルーツへの言及も、ワールドカップに関する記者の質問に答えた時に行われた。陛下はこの日、一体どんな話で日本を騒然とさせたのだろうか。

韓国関連の今上天皇の発言(全文)

当時の天皇陛下の一問一答は宮内庁のホームページに残っている。インタビューは皇居・宮殿「石橋の間」で行われた。当時の一問一答は次のように記録されている。

(記者の質問)世界的なイベントであるサッカーのワールドカップが来年、日本と韓国の共同開催で行われます。開催が近づくにつれ、両国の市民レベルの交流も活発化していますが、歴史的、地理的にも近い国である韓国に対し、陛下が持っておられる関心、思いなどをお聞かせください。
(天皇陛下の答)「日本と韓国との人々の間には、古くから深い交流があったことは、日本書紀などに詳しく記されています。韓国から移住した人々や招へいされた人々によって、様々な文化や技術が伝えられました。宮内庁楽部の楽師の中には、当時の移住者の子孫で、代々楽師を務め、今も折々に雅楽を演奏している人があります。こうした文化や技術が、日本の人々の熱意と韓国の人々の友好的態度によって日本にもたらされたことは、幸いなことだったと思います。日本のその後の発展に、大きく寄与したことと思っています。
私自身としては、桓武天皇の生母が百済の武寧王の子孫であると、続日本紀に記されていることに、韓国とのゆかりを感じています。
武寧王は日本との関係が深く、この時以来、日本に五経博士が代々招へいされるようになりました。また、武寧王の子・聖明王は、日本に仏教を伝えたことで知られております。
しかし、残念なことに、韓国との交流は、このような交流ばかりではありませんでした。このこと(日本の韓半島侵略と植民地化という過去の歴史を『このこと』と表現したと思われる)を私どもは忘れてはならないと思います。ワールドカップを控え、両国民の交流が盛んになってきていますが、それが良い方向に向かうためには、両国の人々が、それぞれの国が歩んできた道を、個々の出来事において正確に知ることに努め、個人個人として、互いの立場を理解していくことが大切と考えます。ワールドカップが両国民の協力により滞りなく行われ、このことを通して、両国民の間に理解と信頼感が深まることを願っております」
韓日関係に興味がある読者であれば、この問答を精読することをお勧めする。当時の日本のメディアの中で、陛下の発言を詳しく報道したところはないとみていい。一部メディアが”天皇家は韓国系だ”という事実を明らかにしたとして小さく報じたのみだった。発言をほぼスルーしたメディアも多かった。
(つづく)

2019-04-17 3面
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