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最終更新日: 2019-05-15 00:00:00
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2019年02月27日 08:12
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【映画】『イップ・マン・外伝マスターZ』(香港)
存在感ある悪役とのアクションも見どころ

弱者のために再び戦うティンチ©2018Mandarin Motion Pictures Limited All Rights Reserved
 ドニー・イェンの迫力ある「イップ・マン」シリーズを見慣れた人には、「どうせスピンオフ作品でしょ」と軽んじられる恐れがあった。ところが、その心配は全くの杞憂。イップ・マンとの詠春拳の正統争いに敗れ、いったんは武術の世界から身を引いたチョン・ティンチが正義の思いに駆られ完全復活する様を主演のマックス・チャンが切れ味鋭いアクションで披露する。後半は日本の任侠映画のように、主人公が我慢に我慢を重ねていくというストーリーで分かりやすく、すんなり主人公たちに感情移入できる。カンフーアクション映画で実績のあるユエン・ウーピン監督が「自分のベストの1本」というのもうなづける。
シリーズ第3作「イップ・マン継承」でイップ・マンに敗れたティンチは、詠春拳を捨て小さな食料品店を営む傍ら、息子のフォンと平穏な生活を送っていた。ある日、ティンチは町の裏社会を仕切る長楽グループ幹部のキットたちから追われていたナイトクラブの歌手ジュリア(リウ・イェン)とホステスのナナ(クリッシー・チャウ)を助けたためキットから恨まれ、住まいも兼ねた店に放火されてしまう。気の毒に思ったジュリアは、彼女たちの住まいに同居することを提案する。キット一派による放火は明らかだったが、組織の息のかかった警察は失火としてティンチの訴えには取り合ってくれない。さらにナナや信頼を寄せるナイトクラブのオーナーまで殺されてしまい、ティンチは封印していた武術を解き放つべく単身、悪の巣窟へ乗り込んでいく。
マックス・チャンが死闘を演じるのは、トニー・ジャー演じる謎の殺し屋とミシェル・ヨー扮する長楽グループのドン、さらに巨漢のデイヴ・バウティスタ演じる慈善家デヴィッドソンの3人だ。タイプの違う三者との多彩なバトルは、アクションを見なれたファンでも存分に楽しめるだろう。そして見終わった後、力を入れ過ぎたことによる心地よい疲労感を味わうことができるかもしれない。ユエン・ウーピン監督、さすがである。
ミシェル・ヨーは近年、演技面での才能を発揮しているが、本作では演技とアクションの双方をたっぷり見せてくれる。彼女の「眼で見せる演技」も必見。警官役で「トレイシー」に出演のフィリップ・キョンが出演しているのも楽しい。存在感のある脇役がそれぞれ自身の背景を会話の中に織り込んでいるので、悪役といえども説得力があり、きめ細かい作りになっている。シリーズ化も十分可能と見た。
(紀平重成 アジア映画ウオッチャー)
公開=3月9日(土)より、新宿武蔵野館ほか全国順次公開。
公式HP=http://www.ipman-masterz.com/

2019-02-27 6面
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