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最終更新日: 2019-05-15 00:00:00
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2019年02月20日 00:00
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高麗青磁への情熱―169―

金郊工場(四)

柳根瀅
高徹・訳/馬瑞枝・画


それで今度は警察署を訪ねた。署長に会って、この間の経緯を話し、石炭二トンを貸してほしいと頼んだ。署長はしばらく考えていたが、もう一度、郡守と話し合ってほしいと言うのだった。
「では、郡守の許可があればいいのですか?」
私は念を押した。
「それじゃあ、わしが話してやろう」
そういうが早いか、署長は郡守に電話をかけた。郡守が署にやって来て結局、二人は私の頼みに応じることで合意した。そして三人で駅長の自宅へ向かった。私の事情を察したのか、駅長は快く石炭を貸す約束をしてくれた。これで懸案の一つが解決されたが、いぜん薪が問題だった。今度は面長(村長)を訪ねた。面長が山林の監督者だったからだ。
「こんにちは。面長さん、いらっしゃいますか」
「ようこそ。どうしたんですか、わざわざ……。近頃はどうかね、うまくいっていますか?」
「しばらく遊んでいましたが、少し前からまた作業を始めました」
「この寒いときに大変でしょう」
「大変なことはありませんが、寒さのせいで費用が少し余計にかかるだけです」
「何の費用かね?」
「冬の間は、せっかく作った成形が凍って壊れてしまうからです。しばらく作業を中断していたのですが、駅長さんに事情を話して石炭を二トン貸してもらい、それで暖を取ることにしました。また、今日こうして訪ねて来たのは、焼成するのに必要な薪を少し貸していただけないものかと思いまして……」
面長は無言で何か考え込んでいた。
「そうですか……そんな事情ならわかりました」
日本人の駅長でさえ石炭を貸したことを聞いたので、同胞として断れず、やむなく承諾をするような顔つきだった。
「何束ぐらい必要かね?」
「五〇〇束くらいあれば十分です」
「明日にでも持っていきなさい」
「ありがとうございます。どうせなら、面の荷車で運んでくだされば幸いですが……」
「わかりましたよ。そうしましょう。とにかく柳先生の肝っ玉は普通じゃない。主のいない工場を切り盛りすることもそうだし、日本人の駅長からも石炭を借りて……そうそう、石炭の運搬はどうしたんですか?」
「駅長が責任をもって運んでくれるそうです」
「柳先生のことだから、きっとそうしたんでしょう。薪も、運搬までしてくれと言うほど肝が座っているんだから。とにかく、成功を祈りますよ」
「ありがとうございます」
これで何とか工場を動かすことができるかと思うと、ホッと胸を撫でおろした。

2019-02-20 6面
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