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最終更新日: 2019-07-10 00:00:00
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2019年01月30日 00:00
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高麗青磁への情熱―166―

金郊工場(一)

柳根瀅
高徹・訳/馬瑞枝・画


金郊に来てからすでに一年がたっていた。商品は出来上がり次第、鍾路の和信百貨店が引き受けてくれたので、販路は別に問題とはならなかった。大きな利潤はなかったが、何とかやっていけた。
ところがその年の夏、好事魔多しと言うべきか、資本主が開豊郡で木炭を焼いて、開城に持ちこんで売り出し、郡書記と組んで等外品の炭を一等品にでっち上げたのが発覚してしまったのだ。結局、資本主が詐欺横領罪で刑務所の厄介になったため、いきおい工場運営のほうも難しくなった。
こうなると、資本主の家族の中からもあれこれ意見が出始めた。
 「主人は自分のいない間は工場の運営資金のことなど、いろいろな困難があるので、いっそのこと閉鎖してしまい、来年また新しく始めたらどうかというんですのよ。どうでしょうね?」
「そうですね。私としては続けましょうと駄々をこねるわけにもいかないし……。それにしても、この工場がどうしてここまで大きくなったと思いますか? 今になって一時的に休業すると言いますが、ここで働く人たちがあちこち散らばってしまえば、今度新しく集めるときは大変なことになりますよ。でも資金が続かないとなればどうしようもないです。ほんとうに惜しいことですよ」
他の人たちからは何の意見も出なかった。暫くの沈黙の後、私はまた言葉を継いだ。
「いい考えがあります。ご主人が出てこられるまでの間、この工場を私に任せてくださいませんか。そうしてくだされば私がその間、どんな困難があっても必ず何とか引っぱっていきますから……」
主人と相談してみるという家族の意見を聞いて、私は工場に帰ってきた。主が刑務所入りしたとの噂のせいか、工場の雰囲気は実に沈鬱であった。彼らは私が開城に行ってきたのを知って、私の口からどんな話が出るかとじっとしていられない様子だったが、工場の人たちには何も言わなかった。
開城から帰って三日後、資本主の妻から通知が来た。主人がいないため資金は出せないが自力でやっていける自信さえあればやってほしい、とのことだった。申し入れは嬉しかったが、次の難題が待っていた。このままでも買い置きの材料で何とか商品を作ることができるが、冬になれば木材が問題になってくる。
それと皆の食生活が気がかりである。私にはこれも大問題なのだ。ひと月目は何とか利子を返してもらった金でまかなったが、長い冬を過ごすのは並大抵のことではない。それに給料だ。給料といっても職工の全員を含めて二百円になるかならない程度の額だが、それでも大きな負担だ。かといって乗りかかった船だ。もう降りられない。工場の人たちを犠牲にして解散するわけにはいかなかった。

2019-01-30 6面
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