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最終更新日: 2019-02-20 18:49:12
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2019年01月23日 00:00
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【BOOK】「中天の半月」(阿部健著)
激動の時代 韓半島に渡った日本人

 著者は、たまたま目にした母方の家系図に今まで知らなかった朝鮮人女性の名前を見つける。金碩玄曽祖父・小宮秀治との間に男児(秀実)を設けていた。このことを知り、著者のなかに朝鮮への関心が強く沸き上がる。この本は、秀治・碩玄・秀実を中心とした三世代にわたる血族の物語なのである。
幕末の元治元年(1864年)、新潟県の村で秀治は生まれた。27歳で北海道へ移住し、38歳のときに家族6人で朝鮮へ渡る。「鶏口となるも牛後となるなかれ」が信条の秀治は、平安北道に郵便局長の職を求めたのだった。折しも朝鮮の通信機関が、すべて日本に接収された頃だった。
衝突や抵抗で死者が多数出たという話をしながら、秀治と知人はポッサム、メウンタン、ヒラメの刺身でマッコリを堪能する。このような郷土料理は、折につけて克明に描かれていて食欲をそそる。時代の流れはどうあれ、人々はしっかり食べて飲んで、たくましく日々を生きていくのだ。
自立する女性を選択する碩玄、自らのアイデンティティーを確立する秀実をはじめ、骨太な登場人物に惹きつけられる作品だ。
阿吽社刊
定価=2000円(税別)

2019-01-23 6面
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