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最終更新日: 2019-03-13 00:00:00
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2019年01月01日 00:00
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高麗青磁への情熱―163―

四人共同経営(一二)

柳根瀅
高徹・訳/馬瑞枝・画


私は韓秀景のお手並拝見という気分で、作ったものを窯に入れ、火をくべた。
「韓先生、窯に火をくべるので、力を貸してください」
「ええ、先ず柳先生が先にやってくださいよ」
「やってはみますが、私の力だけでは上手く出来ないので、韓先生が先にやってください」
「おやおや、ただよく焼けるように火をくべれば出来るものを、どうしたんですか?」
 「窯を積み上げるときにも言いましたが、この窯の構造がよくわからないから韓先生が先にくべてみてはどうかと思いましてね」
「そう心配しないで、柳先生が先ずやってください。温度が上がらないときは知らせてくれれば、私が来て温度を上げますから」
彼は泰然と座ったまま茶をすすってばかりいた。とにかく一四時間もくべたが、窯の温度は上がらなかった。そこで韓秀景を今か今かと待っていたが、一向に現れなかった。しびれをきらして呼びにやったが、すでに帰宅してしまっていた。
私は窯の温度を高めようと力を尽くしたが無駄だった。仕方なく、二一時間して火を消した。
韓秀景は翌日の夕方になってやっと、のっそりと姿を見せた。窯はどうなったか、と彼はわざとらしく訊いた。私は事情を説明した。過ぎたことは仕方ないとして、とにかく明日になれば招待客が集まってくるから大変である。結局、ソウルから品物を買って来て、何とか間に合わせることにした。その日のうちにソウルに出かけ、あれこれと四〇個あまり買い集め、窯の中に散らして扉を閉めた。
翌日、みんなの前で窯の扉を開くと、集まった客たちは最初の窯出しとしては上出来だと盛んに褒めた。韓秀景は、何せ初窯なので苦労が多かったと言いながら、ニコニコして賞賛を受けていた。
その次の窯焼きのときには金成煥が呼ばれた。この人は、日本人の工場で一〇年以上も窯に火入れの仕事だけをしてきた。しかしやってみると、前回の窯出しと結果はまったく同じだった。韓秀景、金成煥と私の三人は、窯出しするたびに落胆し結局、中断してしまった。資本主の家族と、われわれ三人が集まった。
「窯焼きが上手くいかないのはなぜだね?」
資本主が訊くと、三人とも思い思いの意見を述べた。金成煥は「窯に湿気があるためだ」と答えた。韓秀景も彼の答えを受けて同じような返事をした。
「柳先生のご意見はいかがでしょう?」
「私は窯に湿気があるとは思いません。耐火レンガで積み上げた窯なのでそんなはずはありませんよ」
「では、どこが問題ですか?」
「原因は窯の構造です。いくら才能があっても、この窯で上手く焼ける人はいないでしょう」

2019-01-01 18面
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