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最終更新日: 2019-06-21 09:12:30
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2018年12月12日 00:00
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脱北者に寄り添う 心身の安寧を脅かす現況

 数日前、韓国で生活するようになった脱北者に関するドキュメンタリー映像を見て、胸が痛くなった。彼らの心の苦しみがひしひしと伝わってきたからだ。彼らの口から出てくる北韓での生活の悲惨さを、北送された在日同胞に重ねると、心の置き場がなくなってしまうのだ。
かつて、北韓の大物政治家である黄長燁が韓国に亡命したときは、多くの人が驚いた。彼は、金正日政権を打倒すると表明し、韓国政府もそれを支援する流れにあった。在日同胞も、日本での彼の講演や活動を期待する声が大きかった。ところが、彼の活動は次第に目立たなくなった。
どうしてかと疑問に思ったものの、以来、年月が過ぎてしまった。そして今、ドキュメンタリー映像を見て、思いが甦ってきた。現在の文在寅政権下での脱北者の不安におののく姿をみれば、その時の黄長燁の置かれた立場が理解できるのだ。
黄長燁の韓国亡命が1997年、金大中が第15代大統領になったのは98年だ。韓国の政権が180度変わり、脱北者が歓迎されなくなったのだ。現在の文在寅政権が脱北者を歓迎しないのと同じムードだ。脱北者支援センターへの政府からの補助金が全額カットされたのも、その象徴だ。
ドキュメンタリー映像に登場した脱北者は、その不安な気持ちを吐露していた。決死の覚悟で脱北してきたのに、その地獄の地に送り返されるのではないかという不安だ。命を賭してきた脱北者に、政府がこのような不安を与えていいのだろうか。
そして”脱南”という言葉が、脱北者の間で広がっているというのだ。脱北者にとって、韓国も安全ではなく、第三国へ逃亡する必要があるというのだ。
命は地球より重いというのに、その命をもてあそぶかのような世論は許せない。朴槿惠前大統領に対する弾劾裁判は世界でも異常なことだというのに、その異常さが脱北者にも及ばないように祈るのみだ。(韓登)

2018-12-12 4面
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