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最終更新日: 2018-12-12 00:00:00
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2018年11月28日 00:00
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【映画】『いつか家族に』(韓国)
親子の絆とは…家族のつながりと本質を問う

サムグァン(前列左から2人目)とオンナン(同3人目)の結婚式©2015NEXT ENTERTAINMENT WORLD & DHUTA. All Rights Reserved
 『チェイサー』『国家代表!?』『1987、ある闘いの真実』など様々な話題作に出演するハ・ジョンウによる監督2作目。主演も兼ねた本作は「活きる」で知られる中国の余華のベストセラー小説「血を売る男」を朝鮮戦争後の韓国に置き換えた。
テーマは家族は血のつながりだけなのか、あるいは血がつながってさえいれば家族と呼べるのかを問うヒューマンドラマだ。
誤解を恐れずに言えば、監督・主演を兼ねたハ・ジョンウの「オレ様映画」だ。家族を懸命にまとめていこうとする主人公に魅了され、制作の準備段階から自らの主演と、妻役には自身と同じ1978年生まれのハ・ジウォンを熱望。さらに「3人目の主役」とも言うべき長男役は、1500人のオーディションからナム・ダルムを抜擢した。結果として名演技を引き出した形になったが、まさに俺についてこいである。
時は1953年、朝鮮戦争終結後の誰もが生きるのに必死だったある日、サムグァン(ハ・ジョンウ)は、気立てが良く美しいオンナン(ハ・ジウォン)に一目ぼれする。彼女にはカネ回りの良い恋人がいたが、サムグァンはオンナンの父親に直談判して強引にプロポーズ、そして結婚する。3人の男の子を授かり幸せな毎日を送っていたが、11年間育てた長男が、オンナンの元恋人の子ではないかという噂が流れ出す。
血のつながらない息子との葛藤を描いた作品には、是枝裕和監督の『そして父になる』がある。優先すべきは血の繋がりか、過ごした期間かに明確な答えは出さず、見る側に答えを委ねる映画だった。
また、キム・テヨン監督の『家族の誕生』は、それぞれ事情があって血の繋がらない他人同士が同じ屋根の下で暮らしていく作品。ここでは血のつながりより、時間が家族を育んでいくと言いたげだ。
それに対し、ハ・ジョンウの作品は血のつながりにこだわっていた父親が考えを変えていこうとする。だがスムーズにはいかない。そこがもどかしくもあるが、監督はその変化を呼ぶきっかけになるいくつかの事件を巧みにつないだ。
何かと暗くなりがちな後半の展開とバランスを取るかのように、最後にほっこりする映像が効果を挙げ、余韻を漂わせる。

(紀平重成 アジア映画ウオッチャー)
公開=12月22日よりシネマート新宿、シネマート心斎橋で公開。
公式HP=http://www.finefilms.co.jp/kazoku/

2018-11-28 6面
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