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2018年10月03日 00:00
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高麗青磁への情熱―153―

四人共同経営(二)

柳根瀅
高徹・訳/馬瑞枝・画


「柳さんがこちらに訪ねて来られたのは、ぼくたち同じ国の人間同士、力を合わせて工場を経営してみようという考えからなんですよ」
「考えはいいけれども、まったく資本もなしにどうする?」
と、黄仁春君が不安気に聞いた。
「なければないで、始めるさ」
「柳さんの考えは風岡の工場を借りてやろうということなんだ」
と、崔仁煥君が口をはさんだ。
「あいつが貸してくれるかな」
「貸してくれるかどうか、まずは話を持ちかけてみなくちゃ」
「誰が話す?」
「もちろん、私が話すべきだろう」
「やってみなさい。でも、黄君と一緒にやるとは絶対に言っちゃいけないよ」
「ともかくできる限りの手を使って話をつけてみせるから、待っていてくれ」
私は果樹園の風岡を訪ねた。
「風岡さん。お久しぶりです」
「いらっしゃい、柳さん。久しぶりですな。噂では会寧に行っていると聞いたけれど、いつお帰りなさったんで?」
「三、四日前ぐらいになりますか…」
この間のよもやま話をしていると、宣明道君が現れて、私に挨拶した。風岡が言う。
「宣君、柳さんが久しぶりに来られたんだから、水蜜桃のいいやつをいくつか摘んできなさい」
宣君の摘んで来た水蜜桃を風岡と二人で食べていると、彼の妻がニコニコしながら出て来て、
「柳さん、お久しぶりでございます」
そう挨拶し、そばに座った。
「お二人のいらっしゃるところで、お頼みしたいことがあります」
「何ですか?」
「言いにくいことですが、工場を貸していただきたいんですよ」
「会寧での仕事に、何かあったんですか?」
「会寧での仕事は辞めました。ですから、お宅の工場を貸していただければ借用料のほうはお望みどおりお支払いしますので、どうか……」
「何てことをおっしゃる。借用料など問題じゃありません。私の経営できない工場で、誰であれいい作品を作ってくれさえすれば、それで満足です。まして柳さんが使うというのなら、無条件でお貸ししますよ。ところで、一人でやるとなると大変だから、誰かと一緒にやるあてはあるのでしょうか?」
「私は轆轤ができないので、轆轤に崔南星と崔仁煥……」
「三人でやりますか?」
「いいえ、もう一人いるんです」
「だれですか?」

2018-10-03 6面
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