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最終更新日: 2019-01-17 00:00:00
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2018年08月29日 00:00
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【BOOK】辛基秀 朝鮮通信使に掛ける夢 世界記憶遺産への旅(上野俊彦・著)
通信使の記憶遺産登録までの奮闘記 「誠心の交」精神を受け継ぎ友好促進

 著者は共同通信記者を経て、現在は記録作家、ジャーナリストとして活躍している。環境問題、漁業、食文化、日本の近現代史が主な取材テーマだ。2005年の著書「辛基秀と朝鮮通信使の時代 韓流の原点を求めて」で、通信使が世界記憶遺産に登録されるまでの関係者の奮闘ぶりなどを盛り込んだ増補改訂版が本書である。
辛基秀の思想と行動のベースにあったのは、江戸時代の思想家・雨森芳洲が説いた「誠心の交」だという。「朝鮮との外交に当たっては、互いに欺かず争わず真心をもってすべし」という精神は、時代を超えて辛基秀に引き継がれ周囲に広がっていく。
両国の歴史における暗も明も過不足なく次世代へ伝えられるべきだとの言葉には、改めて考えさせられる。歴史教育が歪めば、その国に対する感情も歪む。
著者と二十年来の親交があった辛基秀は、人懐っこく開かれた性格だったとある。誰にでもオープンで、慕ってくる人は数多くいた。人間同士のつながりが大切と、庶民の韓日友好に尽力してきた人物であった。
通信使は平和の使節として民衆に歓迎され、両国は長い徳川時代に良好な関係を続けていた。昨秋「辛基秀と朝鮮通信使の時代」が韓国で翻訳された。「誠心の交」は受け継がれていく。
明石書店刊
定価=2800円(税別)

2018-08-29 6面
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