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最終更新日: 2018-11-14 13:25:00
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2018年07月31日 04:53
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【映画】『沈黙、愛』(韓国)
展開が二転三転するクライムアクション

娘の無実を証明するために奔走

 チェ・ミンシク扮する実業家が、名声や権力、富のすべてを手にしながら、ある事件を境にそのすべてを失う物語。『オールド・ボーイ』や『パイラン』でも極限状態に置かれたり、後悔の念に襲われ嗚咽するシーンが切ないほどに美しかったチェ・ミンシクだが、韓国を代表する演技派の一人である彼は、とりわけアップダウンの激しい役がお似合いのようだ。
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 巨大ゲーム会社の経営者にとどまらず、検察など役所の人事まで金で動かす実業家のイム・テサン(チェ・ミンシク)は有名歌手のユナ(イ・ハニ)との結婚を控えたある日、彼女を何者かに殺される。その容疑者として逮捕されたのは、ユナとは折り合いの悪い娘ミラ(イ・スギョン)だった。
婚約者と娘を同時に襲った事件。人生最悪の事態に見舞われながら、イムは娘の無実を証明するためチェ・ヘジュン(パク・シネ)という若い弁護士を雇い、自らも事件の調査を始める。しかし法廷闘争は過熱し、法廷外でもユナの熱狂的ファンを自認するキム・ドンミョン(リュ・ジュンヨル)が現れ、ユナの殺害現場である駐車場の監視カメラの映像を見たと証言し、裁判の行方は予断を許さない状況に。
映画で繰り返し流されるのは、駐車場でユナが襲われる場面が映っている監視カメラの映像だ。チョン・ジウ監督は「私たちは、自分の目で見たものを真実として受け入れる」とし、続けて「我々が見ている真実の中には様々な物語や事情が隠されているかもしれない」と説明。本作でも、どれが真実かを繰り返し考えさせる様々な仕掛けを施していることをにおわせている。
実際に映画の後半は犯人像が二転三転し、そのたびに観客はため息をつくことになるだろう。このサスペンスとしての楽しみ方に加え、父と娘の葛藤、法廷劇としての攻防戦も見どころになる。
その法廷闘争で見せ場を作ったチェ弁護士役には『あの日、兄貴が灯した光』などの作品があるパク・シネが凛凛しさあふれる熱演を見せ、『タクシー運転手 約束は海を越えて』の飄々とした役が記憶に新しいリュ・ジュンヨルも存在感を発揮している。また平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック閉幕式に「舞踊手」として登場したイ・ハニが打って変わって味わい深い演技で観客を魅了する。
チョン・ジウ監督とチェ・ミンシクは1999年の『ハッピーエンド』以来、18年ぶりの再タッグ。前作では妻の浮気に嫉妬し悲しみを募らせる夫を演じたチェ・ミンシクが、今作ではお金にしか価値を置かなかった男が人生を変えるとすればどんな選択肢があるのかを劇的に見せてくれるだろう。
(紀平重成 アジア映画ウオッチャー)

公開=シネマート新宿ほか順次公開中。

2018-07-31 6面
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