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最終更新日: 2018-11-11 13:48:37
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2018年07月04日 00:00
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【BOOK】『春の宵』(クォン・ヨソン著/橋本智保・訳)

 現代韓国を代表する小説家として知られている著者の最新作『春の宵』(原題=『あんにょん、酔っ払い』)を収めた短編小説集。著者のクォン・ヨソンは、1996年に長編小説『青い隙間』でデビューして以来、短編を中心に多くの作品を発表してきた。同氏の作品が日本で出版されるのは本書が初めて。酒をこよなく愛することを公言している著者の作品には、必ずと言って良いほど「酒」が登場する。本書に収められた7編にもやはり「酒」が登場する。ただし、そのほとんどは「酒」をエッセンスとして人間の辛苦や営みを描いたものだ。何かを失い、傷を負い、身を滅ぼした人たち。酒を飲まずにはいられないそうした人たちの姿と、切ないまでの愛と絶望が綴られている。表題作となった『春の宵』は、ハッピーエンドとは言い難い。読み進めるほどに重く悲そうな展開が待ち受けている。半面、登場人物の会話や展開は軽快でテンポが良い。描写の丁寧さも傑出している。
書肆侃侃房刊
定価=1800円(税別)

2018-07-04 6面
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