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最終更新日: 2018-09-20 00:00:00
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2018年07月04日 00:00
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法的手順を無視した韓水原の脱原発
電気料値上げや技術力後退の指摘も

課題多い再生可能エネルギー開発

 韓国水力原子力(韓水原)は6月15日、緊急理事会を開き、月城原発1号機の早期閉鎖と、新たな原発4基の建設計画中止を決定した。月城原発は2015年に5600億ウォンをかけて老朽化した設備を更新し、安全性を強化して22年まで運用する計画だった。韓水原が抱える損失は、月城原発の投資費用に加え、新規の原発埋め立て費用などを含めると最低でも1兆ウォンを上回るものと推測される。(ソウル=李民晧)

古里原発1号機
 今回の韓水原による決定は、文在寅政府の「脱原発」宣言から1年が経過した時点だった。昨年6月18日、文大統領は慶南の古里原発1号機の永久停止宣布式を開き、「脱原発」を宣言した。文大統領はその日、「安全な大韓民国へと歩むべく大転換」を行うと述べた。
原子力発電所の閉鎖と建設問題は、「原子力振興法」と国務総理が参加する原子力振興委員会の審議決定を経なければならない。法と真っ当な手順を踏むべき事案に対し、韓水原が原発閉鎖及び建設中止を決定したことは果たして妥当だったのかとの異議が提起されうる。これまでのところ、この件に関して政府からの公式発表はない。しかし、韓水原の決定は、監督機関である原子力振興委員会や産業通商資源部の報告や了解なく独断で行うことが可能なのか。韓国の行政機関システムや慣例では事実上、不可能なはずだ。今後懸念されるのが、脱原発による副作用だ。電力不足による電気料金引き上げが現実化する日も遠い話ではない。政府の脱原発ロードマップによると、現在24基ある原発は2022年に28基まで増えるものの、38年には14基へと縮小される。新たに原発の建設を行わないためだ。
原発の稼働率は、75%だった昨年から、今年第1四半期には56%へと低下した。24基の原発のうち、稼働中の原発は15基だ。電力の生産が減ったことで、韓国電力公社は昨年第4四半期に続き、今年の第1四半期にも1276億ウォンの営業赤字を計上した。
政府の電気料金抑制が「家庭用」に限定されていることも批判の対象となっている。家庭の電気料金を抑制して発生した損害分は、産業用電気料金を引き上げることで補填するのではないかという懸念だ。産業用の電力需要は、韓国全体の電力使用量の50%以上を占める。特に、鉄鋼、石油化学、精油、半導体等の業種では、生産単価のうち電気料金への依存率が30~40%に達する。電気料金が10%上昇した場合、生産単価が3~4%増えることになるのだ。ただでさえ厳しさを増す韓国の主力産業が、さらに後退するというブーメランとなって跳ね返ってくることも予想される。
単なる財政面とは比較できない部分での損失に対する懸念も、やはり大きい。60年近く蓄積してきた世界トップレベルの韓国原発技術が後退するという点と、原発の海外輸出ルートが閉ざされる可能性があるという点だ。韓国型の原子炉(APR―1400)だけを鑑みても、認証そのものが厳格なことで知られる米国と欧州で技術力を認められているが、これらの外国への販路が閉ざされるということを意味する。
原発産業はもはや国家政策から転落した。韓国政府が危険だと背を向けた原発を、外国が購入する可能性はあるのだろうか。部品の調達、技術支援の供給にも疑問符がちらつく。例えば、原発に異常が感知されれば、原発を建設した韓国技術陣を直ちに投入すべきだ。しかし、原発事業が縮小された韓国の事後処理を疑問視する向きもあるはずだ。
今年3月、韓国がアラブ首長国連邦(UAE)で竣工したバラカ原発1号機は成功例だ。韓国が海外で建造した最初の原発であり、韓国原発技術の集大成だ。こうした事例を基に、政府はサウジアラビアへの原発事業の進出を推進している。しかしサウジアラビアは1日、韓国・米国・中国・フランス・ロシアなど、意向書を提出したすべての国を予定事業者に選定した。韓国としては決して優位に立っていたわけではなかったのだ。韓国の受注に繋がらなかった場合、今後韓国原発の海外進出は容易ではないとの見通しだ。欧州では現在、チェコとポーランドなどが韓国型原発に関心を寄せている。
業界において、韓国は原発技術の先進国だ。韓国は原発を独自で建設し、30年~40年間に及ぶ原発の稼働期間をトータルで管理できる世界5カ国(韓国、フランス、米国、日本、ロシア)の中の一つだ。原発稼働後、これまで一度も事故が起きたことはない。
一方、原発を犠牲にしたのは、政府が代替エネルギーとして進めている太陽光、風力など、いわゆる再生可能エネルギー事業を育成するためだとする批判もある。現在の技術力では、再生可能エネルギーの効率性は原発の比にならないほど低い。設置費用と維持管理費、電力生産単価が極端に高い半面、効率性の目安となる稼働率は低い。冷静にみても、再生可能エネルギーは今後継続して発展させるべき技術開発の段階であり、原発のような完成型エネルギー源ではない。よって、未来産業である再生可能エネルギーの育成と脱原発を連携することは、それ自体が矛盾している。脱原発政策が国益を損ねることを懸念する声に耳を傾ける必要がある。

2018-07-04 3面
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