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最終更新日: 2018-12-12 00:00:00
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2018年05月30日 00:00
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韓国経済を悩ます労組活動
最低賃金を巡って紛糾 横暴な要求が企業の重荷に

 韓国では労働組合の発言力が強く、労使交渉の中で無謀な要求を突きつけることから”貴族労組”という悪名までつけられている。政権が変わってその行動はさらにエスカレートしてきている。

 民主労総は22日、「労使代表者会議、経済社会労動委員会など文政権が開く会議に参加しないこと」を宣言した。その理由として「両労総(韓国労総と民主労総)の代表者がとりまとめた意見が、国会で拒否される」ためだとし、「国会で発言してもこれ以上の希望はもてない」と述べた。2019年度の最低賃金を決定するための論議が、17日から始まったが、それをめぐって紛糾したことがこの宣言の背景にある。
争点は、最低賃金算入範囲。文政権は、賞与や各種手当てが、最低賃金算入範囲に含まれると再定義する方針だが、民主労総は、これを「最低賃金改悪」と規定。労動者の最低賃金引き上げのための政策が、逆に基本給を引き下げることになる恐れがあることから「社会的対話にスタートから水を差すものだ」と批判している。
民主労総は新政権発足後、傘下の支部を総動員してさまざまな業種のストを主導してきたが、矛先が文政権にも向かうことになった。
文政権は経済不平等の克服を重要な政策課題とし、「人が中心となる国民成長の時代を開く」ため「所得主導の成長」を経済政策の方向として打ち出した。そのなかで「最低賃金1万ウォン」の要求は労働者の高い支持を得て、労組運動の主要テーマとなった。
民主労総は、冒頭の宣言だけに留まらず、汝矣島国民銀行の前で「最低賃金算入範囲拡大改悪阻止決意大会」を行いデモに突入した。また、「最低賃金改悪阻止」のための青瓦台国民請願を21日開始した。
韓国では最低賃金をめぐる社会的な関心は高い。
文大統領は、選挙前から「2020年最低賃金1万ウォン」を公約として掲げ、政権交代後にも「所得主導の成長」の核心政策として最低賃金引き上げを強調し、家計所得の増大を試みている。17年には7530ウォン(前年比16・4%アップ)と時間当たりの最低賃金を過去最大に引き上げた。また20年までに公約した最低賃金1万ウォンを達成するためには、年平均15・7%ずつ引き上げなければならない。東京都の現在の最低賃金は、時給958円。17年10月1日に引き上げられているが、その額は26円。率にして2・79%である。13年以後の韓日両国の消費者物価の変動率はほぼ変わらないことを考えると、16・4%のアップは異例の数値だと言えるだろう。
「文政権の経済政策は市場経済の原則を無視したもの。実行すれば必ず歪みが生まれる。最低賃金算入範囲拡大はその歪みの辻褄を合わせたもの。しかし、労組の要求をのめば、停滞中の景気がさらに減速するだろう」と専門家は警鐘を鳴らす。さらに「国民優先の”ポピュリズム政策”を打ち出している文政権だが、労組の要求に応じれば、その要求がさらにエスカレートしていくことは明らか」と指摘する。

2018-05-30 2面
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