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最終更新日: 2018-10-11 00:00:00
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2018年04月18日 00:00
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高麗青磁への情熱―136―

新案特許(七)

柳根瀅
高徹・訳/馬瑞枝・画

 私は旭町(現・会賢洞)で代書屋をしている日本人に告訴状を書いてもらい、直接、京城地方法院検事局にそれを提出した。それから一週間経って、呼出し状が届いた。福田検事の名義だった。呼出し状を手に、私は彼を訪ねた。
福田は体が大きく、年の頃四〇過ぎに見えた。彼の度のきつい眼鏡を見ると、かえってこちらの目がくらくらするほどだった。彼の視線は書類からだんだん上がって私の顔の正面まで達すると止まった。
「あなたか?」
その言葉には無遠慮な響きが感じられた。日本人が朝鮮人に対するとき優越感を持って、「きみか」または「おまえか」と決まって言うが、しかし卑しめる意図がない場合は、少し穏やかに「あなた」と言うことがある。
 私は答える代わりに、福田の顔をじっと見つめ返した。
「これは、告訴までする必要がないじゃないか」
「それじゃ、どうすればいいんです?」
「告訴までしなくとも、示談でも十分解決できるのじゃないのかね?」
「被告側から送ってきた内容証明をご覧になってもおわかりのように、あちらから強く出てきているので、示談で済ますわけにはいきません」
「事を荒立てないほうが無難です。ともかく示談にしたほうがいいのではないかね」
「じゃ、日本人がこんな目に遭ったとき、被害者が加害者のところへ書類を持って来て示談にしようと哀願しますか?」
福田の顔が瞬間さっと赤らんだ。
「生意気だ」
「生意気という言葉はご存知のようですが、まだ使い方を知らないらしい」
「何、貴様」
私は彼を真っ向から睨み返した。
「貴様とは何ですか?」
「何、この野郎」
彼は立ち上がって私の頬を殴りつけた。
瞬間、正当防衛だと言いながら、私も福田の頬めがけて殴りつけた。すると周りの人たちがいっせいに近寄ってきた。このままいたのでは半殺しの目に遭うと思い、椅子をさっと持ち上げ、どいつでもかかってくれば殴りつける態勢を取った。そのとき向こうから「何だ何だ」という声が聞こえたかと思うと、皆いっせいに自分の席に戻った。
こちらに向かってくるのは五〇歳くらいの痩身の男だった。彼は私の前に立った。
「あなたは誰かね?」
「検事長だが……」
「検事長には名前もないのか?」
「近藤だ。なぜ騒いどる?」
「皆がかかって来るので、正当防衛で椅子を持ち上げただけです」

2018-04-18 6面
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