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最終更新日: 2018-09-20 00:00:00
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2018年04月11日 00:18
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東京測地系→世界測地系 大国の思惑で動き始めた韓半島情勢
世界に広がる力の論理と韓国

 最近の世界情勢を見ていると、「Power is everything」即ち、力が全てのような気がしてしまう。
「権力者の言うことは全て正義。それに逆らう者は悪。従って、権力者に逆らう者は、力をもってねじ伏せる」。
そうした風潮は世界に広がっているように思われるからだ。
例えば、米国のトランプ大統領は国際秩序を無視するかのように「自国第一主義」を掲げ、通商交渉において、相対的に立場の弱いメキシコを叩く。また、同盟国として動いてきた日本や韓国に対してもセーフガードを発動するなど、自国の論理、利益に基づいてのみ動いていると見られる。
中国本土の習近平国家主席も国内の権力掌握を強めるため、国家主席の任期を変更する動きに出て、国内基盤を固めつつ、周辺諸国に対しては、「経済力というパワーを見せつけ、中国本土の需要がないと困るであろう、中国本土の経済援助がないと困るであろうと、一種の強迫観念を世界に植え付けつつ、その影響力を拡大している」とも受け止められ、ここに「義」は見られない。
また、圧勝の末、再選を果たしたロシアのプーチン大統領は、国内的には人気が高いようであるが、例えばシリアや北朝鮮問題では自国の利権を優先し、国際協調をせず、我が道を行く姿勢を示している。
英国、フランスでも似たような動きが見受けられる。
こうして、いわゆる現行の国際秩序の根幹とも見られる「国連」の拒否権を持つ永久常任理事国は、結局は自国の利益を最優先し、その上で自らの都合の良い「世界秩序」の再構築に向けて歩み始めているように見受けられる。
さて、このような国際情勢下にあって、韓国は巧みに動こうとしていると筆者は見ている。
文在寅大統領は、「今後2カ月の間に南北首脳会談と米朝首脳会談が立て続けに開催されるので、間違いなく重大な変化が起こるだろう。今、世界は韓国の力量に注目しており、この機会を生かせるかどうかに大韓民国と韓半島(朝鮮半島)全体の運命が懸かっている。韓半島非核化と恒久的な平和体制、南北共同の繁栄への道を切り開く大切な機会がやって来た。我々が成功すれば、世界史的にも劇的な変化が起こり、大韓民国がその主役になるだろう」と強気のコメントをしている。
一気に、「南北融和、盧武鉉元大統領時代以来、文大統領がこれまで示してきた太陽政策の流れを国民にしっかりと定着させ、南北融和を推進する」政策に転換しようとしているとも見てとれる。
こうして、南北融和の声が当事者たる南北朝鮮に生まれてくれば、朝鮮半島から遠い欧州などが動き、「南北融和を国際世論からも支持してくれる」との期待感も見え隠れする。
そして、もともと北朝鮮を通じ、利権を主張してきたロシアの支援を取り付け、新たなパワーバランスに朝鮮半島を持ち込むことも可能となろう。
文大統領は大きな思惑を持って、韓国という国家を運営し始めているように見える。
米国と中国本土の対応がこうした韓国の思惑を基本的に支持するのか、待ったをかけるのかが、今後のキーとなろう。
上述したような米韓の思惑と動きを意識しつつ、国連安全保障理事会では、ロシアが中国本土と協調し、朝鮮半島情勢の緊張緩和を歓迎する報道機関向け声明を作成したが、これを米国が反対し発表を阻止したとの報告もされている。
対話重視を訴え、南北融和に向けて国際世論を高め、北朝鮮に対する影響力を維持するばかりか、一気に韓国に対する影響力も強めようとするロシアが中国本土を巻き込もうとしていると見られる中、対北朝鮮制裁の履行が鈍ることを懸念する米国が、中露の動きを牽制したとも見られている。
大国の論理の中で朝鮮半島情勢は動き始めているとも見られる。
(愛知淑徳大学教授 真田幸光)

2018-04-11 2面
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