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最終更新日: 2018-12-12 00:00:00
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2018年01月31日 00:00
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【映画】エターナル(韓国)
イ・ビョンホンが妻への不信と家族への愛を繊細に演じる

韓国から逃げるようにオーストラリアに渡ったジェフンだったが…©2017 WARNER BROS PICTURES, ALL RIGHTS RESERVED
 いまやハリウッドスターの感があるイ・ビョンホンだが、今回は目の表情だけで繊細な感情を表す演技派としての魅力をいかんなく披露する作品。それも、ほぼ全編にわたってと言っていいくらいに彼の瞳から悲しみが滲み出し、衝撃のラストが待ち構える。あなたは主人公の慟哭に耐えられるだろうか。
証券会社支店長のカン・ジェフンは、オーストラリアに語学留学する妻子に仕送りをする一方、仕事にも恵まれていた。しかし、その安定していた生活は不良債権事件をきっかけにガラガラと崩れ落ちる。失意のジェフンは家族に再会するためオーストラリアへ向かうが、彼が見たのは隣りのオーストラリア人男性と家族のように親しく行き来して暮らす妻子の姿だった。ショックを受けたジェフンは、ストーカーのように家族の様子をのぞき始めるが……。
イ・ビョンホンの芸達者ぶりは、これまで多くの作品で見て来たつもりだ。しかし、悲しみに耐えつつ、前に進もうとはしないで自分の殻に閉じこもってしまう、どちらかといえば気の弱い男を演じるのは珍しい。家族を愛する想いは変わらないのに、もう一歩踏み込むことができないのだ。
数々の強い男を演じるイ・ビョンホンを見て来たファンなら、きっと「理不尽だ!」「なぜ怒らないの?」と思われる人もいるだろう。そこには、どうしてもそうできない理由があったのである。
脚本を書いたのは本作が長編映画デビューとなるイ・ジェヨン監督自身。「オアシス」や「ポエトリー  アグネスの詩」のイ・チャンドン監督の指導を受け、書いてはダメ出しをされ、また書いて、の繰り返し。8カ月悪戦苦闘した末にようやく完成した脚本がイ・ビョンホンの手に渡り、出演を快諾。さらにはハ・ジョンウの会社が制作を引き受け、奇跡のようなコラボレーションが出来上がった。これをラッキーガールと言わずして何であろう。
彼女も苦労はしたが、欧米やオーストラリアへ語学留学した妻子に仕送りを続ける男性が実際周囲にいて、そのような社会現象をうまく脚本に取り入れたことや、脚本を突き返されても初心を変えない粘り強い意志が実を結んだ形だ。イ・ビョンホンもラストの思いがけない描き方に衝撃を受けると同時に、共感もしてくれたという。
激しいアクションなど動的な演技の多かったイ・ビョンホンが、今作では妻への不信とそれでも愛する家族への思いに揺れる主人公のジェフンを熱演。一方、連絡の取れない夫を気遣いつつ、自身の新しい道を歩もうとする妻のスジン役を「火山高」「ハピネス」「女は冷たい嘘をつく」のコン・ヒョジンが好演する。「新感染 ファイナル・エクスプレス」のアン・ソヒも存在感ある演技で印象深い。
(紀平重成 アジア映画ウオッチャー)

公開=2月16日よりTOHOシネマズ新宿ほか全国公開。
公式HP=http://hark3.com/eternal/

2018-01-31 6面
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