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2017年12月13日 00:00
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【映画】『ライオンは今夜死ぬ』(日本/フランス)
南仏を舞台に、年老いた俳優が生と死に向き合う

 映画撮影に取り組む子どもたちとの出会いの中で、年老いた俳優が残された時間や生きる歓びを知っていくヒューマン・ドラマ。
南仏コート・ダジュール。年老いた俳優ジャンは死を演じられないと悩んでいた。過去に囚われていた彼は、撮影の合間にかつて愛した女性ジュリエットの住んでいた古い屋敷へ。そこにはジュリエットが美しい姿のまま、幻となって彼の前に現れる。再会を喜んだジャンは、屋敷で寝泊まりを始める。ある日、ジャンは屋敷に忍び込んだ地元の子どもたちと出会う。彼らは屋敷を使って、映画を撮影しようとしていたが、ジャンに興味を持ち、カメラを向け始める。子どもたちとの映画撮影で、ふたたび生きる歓びを取り戻すジャン。そして、幾度も彼の前に現れるジュリエットの幻影と対峙しながら、過去の記憶と向き合い、残された時間や生きる歓びの明かりがふたたび灯されていく。
キャストはジャン役にジャン=ピエール・レオー。映画『大人は判ってくれない』で鮮烈なデビューを果たし、トリュフォーやゴダールを始め、世界の名だたる巨匠たちに愛されている名優の存在感に圧倒される。そんなヌーヴェルヴァーグを代表する俳優と、ワークショップを通じて選ばれた子どもたちが共演する珠玉のコラボレーションが生まれた。
監督は映画『M/OTHER』『不完全なふたり』の諏訪敦彦。国内だけでなく、海外のキャスト・スタッフで精力的に作品を生み出している諏訪監督が『ユキとニナ』以来、8年ぶりに撮り上げた。本作は名曲「ライオンは今夜死ぬ」を好きだと話したジャン=ピエール・レオーが監督の前で歌ったことから誕生したという。ポピュラーなものはトーケンズが1961年に発表したバージョンで、英語歌詞「ライオンは寝ている」なのだが、劇中にも登場するフランス語歌詞の「ライオンは今夜死ぬ」が実に味わい深い。
映画『ライオンは今夜死ぬ』は死というテーマを通しながらも、瑞々しい生のエネルギーに満ちあふれた作品だ。作中のセリフにも登場する「生と死は同伴している」という言葉がこの映画のテーマの一つとなっている。その相反する事柄を混在したものこそが人間の美しさであり、生きるということなのだと教えてくれる。
(宋 莉淑 ソン・リスク/文筆家)

公開=18年1月20日より、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開。
公式HP=http://www.bitters.co.jp/lion/

2017-12-13 6面
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