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最終更新日: 2017-12-13 00:00:00
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2017年12月01日 00:00
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【BOOK】「殺人者の記憶法」(キム・ヨンハ著、吉川凪訳)
虚構と現実、はたして記憶とは何か 認知症の殺人犯が企てる最後の殺人

 2013年に韓国で発売されるや、ベストセラーになったヒットミステリー小説。今秋、韓国で映画が公開されると再び書籍売上げランキングトップに浮上。日本でも映画が来年1月27日から全国で公開される予定で、このほど書籍も合わせて出版された。
物語の主人公・ビョンスは、田舎に暮らす元獣医。現在は引退し、古典や経典に親しみ、詩を書きながら平穏な日々を送っている。しかし、彼には裏の顔、連続殺人を犯した過去があった。
ある日、ビョンスに、認知症の兆候が現れ始めた。そんな時、偶然出会った男・ジュテが連続殺人犯だと直感し、次の狙いが愛娘のウニだと確信する。そして娘を守るために、混濁していく記憶力と格闘しながら人生最後の殺人を企てる。
本書は、ストーリー展開のおもしろさはもちろんだが、物語を通して「記憶とは何か?」という一種哲学的な問いかけを読者に投げかけてくる。
混濁していく記憶力に抗いながら、人生最後の殺人を企てる主人公。虚構と現実の間で、さまよう記憶に翻弄されていく。主人公の記憶は、本を読み進める読者までをも翻弄する。物語が進んでも謎がすべて解けることはなく、逆に大きな疑問を投げかけてくる。意外な展開に、何か伏線を見逃したのではないかと何度も読み返してしまう。そして読み終えた後に、自身の記憶を疑うことに。
クオン刊 定価=2200円(税別)

2017-12-01 6面
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