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2017年11月15日 00:00
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高麗青磁への情熱―118―

千恵子と私(五)

柳根瀅
高徹・訳/馬瑞枝・画

 彼はずっと前から考えていたかのように、ゆっくりとした口調で話した。私は京都に招かれたのはおそらくそんなことだろうと推測はしていたが、私にとって、決断する道が目前に迫っていた。今度は千恵子が口を開いた。
「先生、先生は両班でしょう? 私も名のある家柄の子孫です。朝鮮も日本でも礼節には変わりはないと思います。私は今年、二四歳になります。この年まで高麗青磁一筋で、家族以外の男性と言葉を交わしたことも、会ったこともありません。会社で長らくお勤めになっておられる上原さんにも、先生がいらっしゃった次の日に初めてお会いしたくらいです。家族以外の男性とお話するのも、先生が初めてです。
 去年、会社に来られた浅川さんのお言葉を兄から聞いて嬉しくてなりませんでした。見知らぬ先生ですが、高麗青磁の再現に心血を注いでいることをお聞きして、先生を早くお招きできればと祈っておりました。そこへ、今度上原さんが先生をお招きするために朝鮮に行かれたとのこと、ほんとうに気がかりでした。もしや上原さんに失礼でもあって来られなくなってはと、気を揉み、気が気ではありませんでした。
上原さんが先生と一緒にいらっしゃるとの電報が届いたときには飛び上がりたいほどでした。何時に京都駅に到着なさるのかと指折り数えていました。この私どもの工場を受け持ってくだされば、一緒に高麗青磁に命を賭けたいと思っております」
私は話を聞きながら、頭では別のことを考えていた。家にいるときの気持ちと、ここへ来てからの気持ちとでは、比較にならないくらいの差があった。家にいる頃は、誰であれ工場を運営するくらいの資金さえ出してくれれば家族の生活費だけの保証であっても、工場をやってみようという気持ちだったからだ。
しかしここへ来てからは、気持ちが変わっていた。私に向けられた彼らの心遣いと親切心にはほんとうに思いがこもっていた。たしかに、私個人の栄達のためなら限りなく幸せな位置であるにはちがいない。まして、美しい娘が私とともに命まで賭けるというのである。
しかしながらもっと深く突き詰めて考えてみると、必ずしもそうではないのである。私が一〇年もの長い歳月、あらゆる隘路と難関、逆境を乗り越えながら心血を注いで研究してきた高麗青磁を、祖国の人間でなく敵国の日本の娘に教えることなど出来ようか―。そう考えると急に全身がぶるぶると震えだし、痙攣が走るのであった。しかし、かといってこの場で、彼らに不快な言葉を吐くわけにはいかなかった。私は気持ちを鎮めてから、弁明かたがた挨拶をした。

2017-11-15 6面
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