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最終更新日: 2017-12-13 00:00:00
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2017年09月27日 00:00
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高麗青磁への情熱―111―

京都行(三)

柳根瀅
高徹・訳/馬瑞枝・画

 「上原さん、母の承諾を得ました。どこに泊まっていらっしゃるのですか」
「永楽町(現ソウルの苧洞)の朝日旅館に泊まっているんです。夕べ着いたばかりなんですよ。善は急げと言いますから、今日中に出かけられますか」
いつの間にか母が来てわれわれの話を聞いていた。
「オモニム、今日のうちに発とうと言うんですが」
「そうね。急いでおられるのでしょうから、早く仕度をしなさい」
母は下着数枚、靴下、ネクタイ、洋服などをトランクに詰めてくれた。
「体に気をつけて行っておいで」
私は母の両手を強く握りしめた。母の両の目はいつになく清らかな光を放っていた。上原は奥の部屋で遊んでいる私の娘を見つけると、
「あのお子は?」
「私の娘です」
上原は懐から百円札を一枚取り出すと、それを娘に握らせた。私の留守の間の生活費として渡したのである。私は母、妻、娘と無言の挨拶を交わして、上原の後について家を出た。
その日の夜一〇時二〇分、われわれは急行列車に乗った。さまざまな思いが私の頭の中を去来した。零時を過ぎたとき、上原は電報用紙を取り出し電文を書いて、それを旅客専務に渡した。
「リウニアッタ。コンバンタツ」
翌朝釜山に到着し、関釜連絡船で下関に着いたのが夕方の七時。私はまっすぐに共同便所に向かった。以前、石田や宗高らとの喧嘩の原因となったことを確かめるためだ。果たして、日本人は大便のあと尻を拭いた手を壁に塗りつけていた。
夜八時二〇分、下関発の「つばめ」に乗り、翌日の朝一一時半に京都駅に下りた。上原がホームできょろきょろしていると、どこかから彼の名を呼ぶ声がする。彼は声の主のほうへ歩み寄り、三〇歳くらいに見えるすらりとした紳士をひとり連れてきた。
「この方が鈴木さんです。こちらが柳さんです」
「上原さんからお話は伺いました。はじめまして」
「はじめまして。早速にはるばる遠いところを来ていただいてあいすみません」
自家用車が待機していた。車は広い通りを走って鈴木宅に到着した。鈴木は私を案内して奥に入り、
「この部屋が柳さんの部屋です。ゆっくりお休みになってください」
さほど大きくはない部屋だが、片隅に押入れと箪笥があった。そしてさらに机があり、本立てには陶磁器関係の数冊の本が立てかけてあった。私は疲れていたので、上着を脱ぎ、本立から陶磁器の本を一冊取り出すと、寝転んで目を通し始めたが、いつしか眠ってしまった。

2017-09-27 6面
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