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最終更新日: 2017-09-22 08:26:46
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2017年09月14日 08:09
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高麗青磁への情熱―109―

京都行(一)

柳根瀅
高徹・訳/馬瑞枝・画

 一九一九年三月一日、万歳事件が起こった。ちょうどその前年、第一次世界大戦が終わると、アメリカのウィルソン大統領が民族自決主義を主唱し、それが世界に広がり始めた。
われわれも自分の手で独立を勝ち取ろうと決意して、最初は三四人が会合を開き独立宣言文を作成した。崔南善(一八九〇~一九五七)が宣言文を起草し一度会合を持ち、その結果二度目、三度目と三三人を結集することになっていた。結局は崔南善を除いて他の三三人が宣言文に署名した。しかし、二度目、三度目と言うは易しで、実際には出来ない相談だった。三人集まればもう銃撃を受け、四人集まると容赦ない銃殺が待っているのだ。方法はなかった。
 この日は、総督府が政令第七号として公布した政治に関する犯罪処罰の件がまだ生きていたため、この事件は計画的な蛮行とみなされざるを得なかった。
そのようなとき、水原の堤岩里教会・スチョン里教会教徒らが独立万歳を叫びながら教会内に入った。一九一九年四月一五日午後二時頃、日本軍中尉有田俊夫が日本軍警の混成部隊を引率、教会内に突入した。銃殺二九名、民家全焼二八に達した。
当時全国に二万三千二二名の思想家がおり、五万七千九七名が投獄された。敵国に別れて戦争するときでさえ、非戦闘員には殺傷を加えないのが普通であるにも拘らず、天をも恐れぬ日本人は、朝鮮人が三人だけ集まってもしつこく追い回し無条件銃撃を加えたものだから、まったく憤激を覚えずにいられなかった。
一九二一年初春のこと、私はある朝早く起きて歯を磨いてから庭掃除をしていた。そのとき、どこからか私の名を呼ぶ声が聞こえる。私より先に妻がその声を聞きつけたらしかった。
「誰かがいらしたのではなくて」
「客なぞいるはずがなかろう。子どもたちがいたずらして呼んでるんじゃないか」
しかし、その声ははっきりと私を呼んでいた。朝食の準備をしていた妻がまた立ち上がった。
「早く出てくださいよ。お客さんが来たようよ」
「私に会いに来る人なぞいないはずだがな……。誰だろう?」
門のところまで行ってみると、人の気配がはっきり感じられた。門を開けてみると、四〇歳くらいに見えるおとなしそうな日本人が一人立っていた。
「おはようございます」
男は私を見て朝の挨拶をする。私も挨拶を返した。
「こちらのご主人さんはいらっしゃいますか?」
「私が主人ですが」
「じゃ、柳さんでいらっしゃいますか」
「はい、そうですが、どちらからいらっしゃいました?」
「京都から参りました」
「どなたでしょう? 私をどうしてご存知で?」
「私は上原という者です」

2017-09-13 6面
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