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最終更新日: 2017-11-15 00:00:00
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2017年09月14日 07:38
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東京測地系→世界測地系 進化する韓国のスタートアップ・エコシステム
ベンチャー企業支援環境

 世界的にスタートアップ・エコシステムに対する関心が増すなかで最近、韓国のソウル江南区や板橋テクノバレーが注目されるようになった。
スタートアップが成長するためには、インキュベーション、アクセラレーター、投資家(含むベンチャーファンド)、大学・研究機関、自治体などからの支援が必要である。スタートアップとそれを支援する組織の関わり方をシステムとして捉えたのが、スタートアップ・エコシステムである。
韓国の同エコシステムは近年、急速に進化している。その契機になったのが、朴槿恵前政権が創造経済の実現をめざし、スタートアップの支援を積極的に進めたことにある。
2013年9月、未来創造科学部傘下に、Born2グローバルセンターが板橋テクノバレーに創設された。ミッションは、毎年100以上のスタートアップをグローバル市場に進出させることで、テクノバレーに入居する企業に、Startup Campusで各種支援サービスを提供している。
板橋テクノバレーは京畿道城南市に位置し、総面積は約66万平方メートル。06年に造成が始まり、10年から入居が開始された。その後、グローバルR&Dセンター、創造革新センター、Startup Campusが相次いで建設された。入居企業数は11年の83社から16年には1306社、従業員数は3万801人から7万2820人へと増加した。
銀行協会もスタートアップ支援を始めた。12年5月、18金融機関が協力し、アントレプレナー(若い起業家)を支援する財団を設立し、13年3月にインキュベーションやコワークスペース機能を備えたD・CAMP(ソウル市江南区)を開設。金融機関ということもあり、スタートアップに対する直接投資やGrowth Ladder Fundへの投資など、資金面の支援を積極的に行っている。
Growth Ladder Fundは朴槿恵政権下に、スタートアップ企業が直面する資金不足を補うことを目的に設立されたファンド(企業の成長段階に応じて設定された各ファンドに投資するファンド・オブ・ファンド)で、D・CAMP以外に、韓国産業銀行や中小企業銀行などが投資している。
韓国のエコシステムへの関心を高めることになった契機の一つに、15年5月のGoogleによるGoogleキャンパスソウルの開設がある。アントレプレナーに対する教育のほかに、各種のセミナーやイベントを開催している。こうした場を通じて、人、アイデア、技術、資金などの新たな関係が生まれている。
また近年、SparksLab、FuturePlay、Kstartupなど、アクセラレーターも増加している。アクセラレーターとは、起業して間もないスタートアップにプログラムを提供し、その成長を支援する組織である。アクセラレーターが提供するプログラムに参加するのには厳しい選考を経る必要があるが、選考後には大規模なメンターネットワークにアクセスすることが可能になる。他方、アクセラレーターはスタートアップに投資する。
さらに近年、未来創造科学部が、NAVERの資金支援を受けて、Startup Alliance Koreaを設立し(13年7月)、ネットワークの構築に力を入れ出すなど、スタートアップを構成する組織間の連携が進み出した。
このように、官民によるスタートアップ支援の動きが広がったことで、そのエコシステムは急速に進化してきたといえる。
韓国ベンチャー企業をみると、高度成長期や成熟期に入った企業が多くなっているため、スタートアップを増やすことが課題になっている。板橋テクノバレーでStartup Campusが建設された背景も、そこにある。エコシステムの進化を背景に、世界に進出するスタートアップが増えていくかどうか、今後の動きに注目していきたい。
(日本総合研究所 向山英彦)

2017-09-13 2面
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