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2017年09月06日 20:05
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【BOOK】「『招待所』という名の収容所 北朝鮮による拉致の真実」(ロバート・S・ボイントン・著/山岡由美・訳)
日本人拉致事件とは何だったのか 独裁政権の全貌を世界に知らしめる

 ニューヨーク大学教授のロバート・ボイントン氏が、英語で拉致問題を軸とする北韓の問題行為、そして日本との関係について記した。本書はその訳書である。
著者は、金正日が日本人拉致を認めるまで、拉致問題を知らなかったという。そういう国の読者向けの一冊ではあるが、拉致問題について多少の知識がある人なら「読まなくても知っている」という水準にはとどまっていない。拉致被害者の蓮池薫さん夫妻らの体験談をベースとし、明治期の日朝関係や周辺の人々の話を織り交ぜつつ、さまざまな角度から拉致問題に光を当てている。
人物の話に焦点を当てているため、難解な内容にはなっていない。ボイントンは登場人物の言葉を通じて、北韓の、独裁主義社会の何たるかを巧みに描き出した。
英語圏の読者にとっても、国連などで報告される堅苦しい内容ではなく、独裁体制に翻弄された個々人のストーリーとして、北韓の現実を知る一助になるだろう。
柏書房刊
定価=2700円(税別)

2017-09-06 6面
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