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最終更新日: 2017-10-18 00:00:00
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2017年07月31日 21:15
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【映画】『三度目の殺人』(日本)
二転三転する緊張感みなぎる法廷心理劇

 映画「そして父になる」の是枝裕和監督が、再び福山雅治とタッグを組んだ法廷心理ドラマ。
それはありふれた裁判のはずだった。殺人の前科がある三隅(役所広司)が解雇された工場の社長を殺害し、火をつけた容疑で起訴された。犯行を自供し、死刑はほぼ確実。弁護を担当することになった重盛(福山雅治)は、無期懲役に持ち込むため、調査を始める。しかし、調査を進めるにつれ、重盛の中で違和感が生まれていく。三隅の供述が会うたびに変わり、動機さえも二転三転するのだ。得体の知れない三隅の闇に呑みこまれていく重盛。やがて、三隅と被害者の娘・咲江(広瀬すず)の接点が明らかになり、ある秘密にたどり着く。弁護に真実は必要ない。そう信じていた弁護士が初めて心の底から真実を知りたいと願うようになる。その先に待ち受ける真実とは?
監督・脚本・編集は第66回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した「そして父になる」など、世界でも高い評価を受ける是枝裕和。弁護士や検事への取材に加え、作品の設定通りに実施した模擬裁判で出てきたリアルな反応や言動などを脚本に反映。短いセリフの中から現れる登場人物の心の揺れを役者の表情だけでなく、法廷と雪景色、静と動、光と影といったコントラストを用いて描いた。キャストは、裁判で勝つため、真実は二の次と割り切る弁護士・重盛役に福山雅治。得体の知れない不気味な容疑者・三隅役に、是枝組初参加となる役所広司。被害者の娘・咲江役に「海街diary」に続き、是枝組2度目の出演となる広瀬すず。その他、満島真之介、市川実日子、橋爪功、斉藤由貴、吉田鋼太郎ら実力派俳優たちが集結し、スクリーンの隅々まで緊張感をもたらした。
これまでの作品は、登場人物にジャッジを下さないという視点で撮ってきたという是枝監督。監督が描く法廷劇でのジャッジの下し方や、作品タイトルが実に是枝らしく秀逸だ。
映画は全編にわたって緊張感がみなぎり、鑑賞中の場内も空気が張り詰める。物語の中で、福山演じる弁護士が事件に関わるにつれ、一線を越えた領域に踏み込んでしまうのだが、気がつくと、観客も作品世界にすっかり侵食されていた。
(宋 莉淑 ソン・リスク/文筆家)

公開=9月9日(土)全国ロードショー。
公式HP=http://gaga.ne.jp/sandome/

2017-07-29 6面
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