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2017年04月19日 19:52
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高麗青磁への情熱―92―

結婚生活(四)

柳根瀅

高徹・訳/馬瑞枝・画

「うん。おまえは賭けごとが好きだろう?」
「もちろん。賭けもしない花札なんか、しても面白くもないわよ」
「今日は何を賭けようか? また例の服脱ぎでもやるか?」
「やめましょう。あのときと今は違うでしょ。まだ明るいうちから、どうして服脱ぎなどするの?」
「じゃ、何をするか?」
「賭けるのはやめにしましょう」
「ただそのまま花札をするのも味気ないし」
「じゃ、やめましょう」
「そうしよう。やめにして、何か話でもしようよ」
「あなたが先に話して」
「いや、おまえが言い出したんだから、先に話せよ」
「別に話すこともないのに、どうしようかしら」
「なぜ、ない? おまえは以前太郎の話をしたじゃないか? 主人の家の留守番のときに」
「あのときはあなたがあたしのことを構ってくれないで、寝てばかりいるもんだから、あなたを誘おうとしてだったけど、今はその話をするにしても味気ないわ。でも、あのときのことを考えると、ほんとうにあなたが憎らしかったわ。あたし家に帰ってからもどれくらいあなたを呪って憎んだかしれない。それでいて一方では、あなたのことを忘れたことが一度だってないんだから。ほんとうにあなたに会いたかったわ。いつも忘れよう、忘れようと思っていても、忘れることができなかったわ。それであたし、体がひどく衰弱してしまったの。あなたがそばに来てくれて、やっと生き返ったのよ。今思うと、あなたはあたしの命の恩人よ」
「そうか。とにかく、すまなかったよ。過去のことはもう昔話にして、これからは楽しく暮らしていこう。過去は過去、現在は現在なんだからね。ところで、ここに来てもうだいぶ日も経ったな?」
「ずいぶん経ったわ」
「カレンダーを見てくれ。今日は何日かな?」
「今日は一二日よ」
「一二日? ぼくたち何日にここへ来た?」
「三日に来たんじゃないの?」
「三日か。じゃ今日まででもう九日にもなるのか。明日出ていくにしても一〇日間になる」
「じゃ、明日出発?」
「そうだ。そうすることにしよう」
夜は津々と更けた。
今日は母の家に帰る日だった。私は仕事にかまけて忘れるともなく忘れていたが、午後三時頃、まさ子が作業場に鯖と鮸(にべ)を手に下げてやって来た。私は訊いた。
「まさ子、どうした?」
「何が、どうした、なの?」

2017-04-19 6面
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